韮崎から世界へ
羽ばたく多彩な商品
株式会社サン.フーズ
SanFoods
挑戦を続けて成長 地域貢献も
山梨県甲州市の株式会社サン.フーズ(田中良治社長)は、焼酎やリキュール、ウイスキー、果実酒などの酒類、料理酒やみりんなどの調味料の製造販売を手掛けている。1976(昭和51)年1月に創業した同社の出発点はみりんの製造。田村幸貴専務は「タイの工場でみりんを造ったのが始まりです。日本企業が今ほど海外に進出していなかった時代で、当時は苦労も多かったと聞いています。創業者は非常にバイタリティーのある人だったので、その後もベトナムに焼酎の工場を設けるなど、新しいことに次々と挑戦していきました」と話す。
企業理念は「良品創和」。「良い品物は、良い人の和をもって生まれ、会社を発展させる。会社の発展は良い人を育み、良い社会を創る」との想いが込められている。地域貢献活動にも積極的で、2018年に「地域未来牽引企業」として経済産業省から選定された。2020年3月にはサッカーJ2・ヴァンフォーレ甲府とオフィシャルスポンサー契約を締結した。
品質と味わいを追求した焼酎
山梨県韮崎(にらさき)市にある工場では、OEM(相手先ブランド名製造)を含め非常に多くの種類の商品を製造している。その一つは焼酎。「本格焼酎 紫芋 黒力」は品質と味わいをさらに追及したプレミアムな大容量紫芋焼酎だ。ベトナムで契約栽培した紫芋を鹿児島県河内源一郎商店・黒麹NK菌で醸し、日本製の製麹器と蒸留器で丁寧に仕込んだ。熟成を経た芋焼酎原酒を輸入し、山梨県南アルプスの伏流水で最終調整を行っている。紫芋の風味豊かな香りと黒麹仕込みならではの味わいだ。
「南蛮鬼ごろし」は麦と芋の2タイプ。麦焼酎は主にカナダ・オーストラリア産麦を麦麹と協会酵母で仕込み、日本製の製麹器と蒸留機で醸造し、熟成させた本格麦焼酎。すっきりとした味わいが特徴だ。一方、芋焼酎はベトナム産白芋を米麹と宮崎酵母で仕込み、日本製の製麹器と蒸留機で醸造し、熟成させた本格芋焼酎。芋本来の甘さと米麹のキレのあるのど越しが特徴となっている。
消費者の健康志向の高まりを意識した商品も打ち出している。「吟大陸」は糖質、プリン体ゼロ。口あたりが良く、まろやかでクセのないピュアですっきりとした味わいの甲類焼酎で、ストレート、水割り、お湯割り、ロック、サワーなどさまざまな飲み方で楽しめる。20度と25度の2種類がある。
女性に人気のリキュールも
「すもものお酒 貴陽」は、スモモ生産量日本一の山梨県で生産された高級スモモ「貴陽」を100%使用したリキュール。甘みと酸味のバランスが良く、スモモ本来の健康成分であるセルロース、ペクチン、クエン酸に美容成分のコラーゲンも配合した、女性に人気の商品だ。こちらは「にごり」タイプも用意している。
また「御勅使(みだい) 梅酒」は、繊維が少なく肉厚な果肉の梅の名品「白加賀」を使用して丁寧に仕込んだ、甘みと酸味が程良いバランスの梅酒。ロックはもちろん、ソーダ割りなどさまざまな飲み方で楽しむことができる。
同社は梅酒やウイスキーなどを世界25カ国に輸出している。また、グループ会社と協力して酒類、調味料、殺菌剤を海外でも開発し、国内外で販売している。
創業46年にして世界を相手に飛躍するサン.フーズ。田村専務は「今後はブランデーの製造も本格的に取り組みたい。また、クラフトウォッカなど新しい商品の開発も手掛けたい」と話し、ますます前向きな姿勢を見せている。
株式会社サン.フーズ
住所:山梨県甲州市塩山熊野1205-1
TEL:0553-32-3343 FAX:0553-32-1483
URL:https://www.sanfoods.jp/